整形外科病院

整形外科での腰痛診断

整形外科で診断される腰痛の種類をご紹介します

あくまで整形外科で付けらる診断名です

現在、海外のみならず日本の整形学会でも

画像診断の診察は見直しが行なわれておりますが

参考程度にご覧ください


腰椎椎間板ヘルニア

椎間板の軟骨が飛び出して神経の根本を圧迫し坐骨神経痛様症状を引き起こす

腰痛に加えて左右どちらか一側の臀部から下肢にかけて痛みやしびれが発生する

このような坐骨神経痛症状が続くようならば腰椎椎間板ヘルニアを疑います


腰部脊柱管狭窄症

脊髄の通り道の脊柱管が狭くなって脊髄神経が圧迫され、間欠破行を招く

腰部脊柱管狭窄症は年齢と共に腰部の椎骨の中(脊柱管)を通っている

脊髄神経から左右にでている神経根を圧迫または精髄神経の

下部(馬尾神経)が圧迫される病気です

特徴的な症状はこま切れにしか歩けなくなる間欠破行です

しゃがみこんで休むとすーと楽になってまた歩行できます

症状が進むと数十メートル位しか歩けなくなります


腰椎すべり症

腰部の5つの腰椎の一つが前方に少しずれた

(すべった)状態で発症する腰痛私たちの腰椎は5節からなり

脊柱の前彎カーブにより安定性を欠き第4腰椎が

お腹側にずれてしまう場合がありますまれに第5腰椎がずれることもあります


腰椎分離症(分離すべり症)

若い頃の運動等により腰椎に負担がかかり過ぎ疲労骨折が起こり腰椎がずれる

成長期に激しい運動をおこなったために椎体と椎弓部と

よばれる部分が疲労骨折を起こしてしまい

椎体部と椎弓部が分離してしまう状態を腰椎分離症といい

分離した椎体部がお腹側に

すべって(ずれて)しまうと腰椎分離症の診断名がつきます

最近では生まれながらの椎骨の奇形といわれはっきりとした原因はわかりません


腰椎変形性脊椎症

年齢と共に椎間板の水分量が減少し椎間板自体のクッション性が

低下し、また椎骨の縁に骨棘といわれる骨のとげが形成され神経を

刺激することによって腰下肢痛が起こります


腰椎圧迫骨折

後ろ向きに転倒してお尻を突き上げるとその衝撃は脊柱の

腰椎の1、2番または胸椎の12、11番目くらいの部位が

上下から押しつぶされたような形状になります

圧迫骨折が発生すると急性の激痛がでます


しかし、つぶれても痛みの出ない、もしくはすぐに症状が治まることもあり

レントゲン写真を撮っても以前につぶれたものとの鑑別は難しい場合もあります

骨粗しょう症がもとになっているといわれていますが

背中が丸くなってしまうと圧迫骨折をおこしやすくなります


仙腸関節捻挫

骨盤と仙骨をつないでいる仙腸関節にわずかなズレ

(あそび)がでると腰、臀部、脚の付け根等に痛みが現れる

仙腸関節は脊柱の一番下にある仙骨と骨盤の腸骨を

人体で一番強固な靭帯で連結している関節です


一般的な関節のように大きく動く関節ではありませんが

体の上体の重さを骨盤で受け止めこの重さの圧力を左右の両股関節に

分散させる重要な役割を持った関節です


わずかな関節自体の可動域(あそび)がありますが

偏って体の使い方、不良姿勢から関節のあそびが

大きくなってしまいずれてしまいます


骨がずれると痛みが激しく、ぎっくり腰は

この仙腸関節が急にずれてしまったことによる場合がほとんどです


整形外科的には長年不動関節といわれこの部位は

無視されてきましたが一部の整形外科医はたいへん注目しています

そして仙腸関節炎として治療対象になってきています


座っているとお尻が痛くて座っていられない

歩くと痛い、あおむけに寝て寝返りを打つと痛くて覚醒してしまう等

もちろんぎっくり腰もほとんどすべてといっていいくらい

この仙腸関節のずれによる痛みです


最近巷では骨盤調節がはやっていますが骨盤調節=仙腸関節調節です

仙腸関節を本来の良い状態に調整するといろいろな体の不調が改善されることが

実証されて、骨盤調節がたいへん人気をはくしていることが納得できます


筋・筋膜性腰痛

長期間、同じ姿勢を強いられたり偏った動作をしていると

筋肉に負担がかかり血流不全になり

筋肉にコリが発生し痛みが発生する。背中から腰にかけて

慢性的な痛みが現れますこのような筋肉、筋膜に

関係した腰痛が筋・筋膜性腰痛です


急性腰痛症(ぎっくり腰)

腰部を無理に動かしたり何気ない動作でも突然激しい

痛みに襲われる腰痛朝、洗顔で前かがみになった

際に突然腰に激痛が出たという経験をお持ちの方は多いと思います


また、重い物を持ち上げようとして

腰に力を入れた時など魔女の一突きといわれる

急性腰痛一般的にはぎっくり腰といわれる激痛を伴う腰痛です


原因は腰の筋肉の損傷です無理に腰を動かそうとして腰の筋肉が

損傷することから発症するといわれています


姿勢性腰痛

同じ姿勢や悪い姿勢を長時間続けると起こる

私たちの仕事は同じ姿勢を長時間続けることが多いと思います

背中を丸くして悪い姿勢が習慣になってしまっている人はたいへん多いです


例え椅子に腰かけていても不良姿勢では腰の筋肉に強い

負担がかかっています。結果筋肉は常に血行が悪化し

不要老廃物が筋肉に蓄積しその不要老廃物はやがて痛みの

発痛物質に変わり腰痛の原因となっています


筋肉は動かないでじっとしていることが苦手です

筋肉は曲げたり伸ばしたりすることによってまるで

ポンプのように血流を作ってくれます


仕事で長時間同じ姿勢を強いられる人は発症しやすい腰痛です


結核性・化膿性脊椎炎

結核菌や細菌が脊椎に入ってしまい背中や腰に痛みが現れる

結核性脊椎炎は結核菌が脊椎に感染して腰や

背中の鈍痛、倦怠感、微熱などの症状が現れます

かつて結核にかかったことのある高齢者に発症します

化膿性脊椎炎は黄色ブドウ球菌などの細菌が脊椎で化膿して

腰や背中に激痛が現れます治療は抗生物質の投与などの保存療法がおこなわれます


脊椎腫瘍

他の臓器にできた癌が脊椎に転移して激痛を起こす

乳がん、肺がん前立腺がんなどからの転移することが多く

昼夜を問わず腰の激痛をともなうことが多く腰椎に転移した場合

脚の痛みしびれをともなうことがあります


心因性腰痛

原因不明の腰痛の中でストレスが腰痛の原因となる

もともと腰痛があり強いストレスを受けると

ストレスは体の弱い部分にでるため腰痛を発症したり

慢性的に腰痛を感じるようになります


最近の研究で腰痛はぎっくり腰などの急性腰痛を含め全腰痛患者の85%は

原因がよくわからない腰痛であり心因性腰痛が多くなっています。


2007年の海外の腰痛情報

2007年米国内科学会(ACP)と米国疼痛学会(APS)の

腰痛診療ガイドラインによると腰痛の85%を占める

非特異的腰痛患者に対してはX線、CTスキャン、MRIなどの

画像検査や、その他の診断検査を慣例的に

実施してはいけないと強く推奨されています


2017年の海外の腰痛情報

「The American College of Physicians(米国内科医師会)」

で最新の腰痛ガイドラインが発表された


そのなかで注目されたのは「腰痛に投薬はほとんど効果がない」と

明記されたことであるこれまでにも腰痛の約85%は「非特異的腰痛」

外科的に原因がはっきりと特定できないことを述べてきた

つまり、腰痛の多くは手術ではなく保存療法を行う

必要性があるこの腰痛の8割超が原因不明なのは、実にさまざまな

原因が絡み合って生じているからである


たとえば、肥満、喫煙、うつ悲観的な考え方などは

慢性化した腰痛と関係があることが論文で報告されている

腰痛の原因が、構造的なものだけではなくライフスタイルや思考がその

一部とすることを「生物心理社会的思考モデル」という

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